1956年に録音された初期の傑作。データによってファンタジーでの3枚目の録音、4枚目の録音と分かれているが、たぶん4枚目のものだ。ラテン色が強いが「Tjader Plays Mambo」よりも洗練されて聴こえるのは、ジャズのスタンダード曲が多いからだろうか? この頃のカルの作品はどれも熱気に溢れていて素晴らしい。65年に録音された「Soul Bird」は60年代のカルのラテン回帰の最初の作品だが、やはりこちらのほうが秀作といわざるをえない。ジョージ・シアリングの名作「Lullaby in Birdland」を最後にやっているが、シアリング時代のカルの同曲の演奏と聴き比べるのも面白い。