アジムスは、1970年代から活躍しているいわゆる「モダーン・ブラジリアン・ミュージック」のミュージシャン(グループ)のひとつといえるだろう。えてしてこのテは、フュージョンの影響も入っていてダサさも目についたりするが、でもアジムスのセンスとテクニックは抜群だ。1曲目からチョッパー・ベースが入り、正当派ボサのみ愛する人には邪道に思えるだろうが、2曲目、リーダーでもあるホセ・ロベルト・ベルトラミのピアノのフレーズのセンスは抜群だ。B面2曲目などベースとピアノの細かいフレーズの掛け合いなど、かつて聴いたこともないような音づくりで感動させられる。これは1988年の録音だが、もっと新しいものもFar Out Recordingsから出ているので、探してみて欲しい。
アジムスには関係ないがカエターノ・ヴェローゾの息子がデビューして最近CDが入荷された。「MORENNO+2」というユニット名で、これも最近のブラジルもののなかでも出色の出来だ。