「Doce Veneno」
Maria Creuza
RCA Records

今回はボサノヴァ特集にしたが、アナログはともかく値段が高い。 CDのほうが再発盤も豊富でそちらを紹介したほうがいいのだが、手持ちの少ないアナログ盤から比較的安くて良質で入手可能なものをピックアップした。 (通の人にはすごく物足りない選択だと思う)筆頭はジャケのたまらないエロ顔が魅力で、しかもしっとりした歌唱で内容的にも素晴らしい マリア・クレウーザだ。 70年代が盛期だった彼女の作品は、 明らかに50年代末から60年代の最盛期のボサノヴァとは違う。黄昏の情緒が感じられ、フュージョン的な柔らかさもある。 それを良しとするか否かで評価も違ってくるだろう。アストラッド・ジルベルトやナラ・レオーンあたりで止まっているボサノヴァ好きには特に聴いて欲しい1枚だ。 アレンジャーにドリ・カイミなども加わってスタッフは一流だ。それにしてもこの顔!日本盤では『甘い毒薬』と題された1978年のブラジル原盤。