2003. 06
博覧会と自動車「トヨタ博物館」

 名古屋市にあるトヨタ博物館の学芸員、鈴木忠道さんと自著『パスト・フューチュラマ』が縁で識りあい、氏のご厚意で7月6日まで行われた「博覧会と自動車」展に招待いただいた。『パスト・フューチュラマ』では「万博とモーターショーが「未来」を捏造した」という、少々刺激的なタイトルで博覧会とクルマの関係(デザイナーも含めて)を論じたが、トヨタ博物館では、とくに1939/40年のミューヨーク博における GM (ゼネラル・モータース)の「フューチュラマ」と題した展示の記録フィルムまで入手して展示しており、そのあたりが圧巻だった。
「フューチュラマ」は円形に設置された観客席の下に50万個以上の建物が並ぶ未来都市のジオラマ、その都市のハイウェイを1万台以上のミニチュアカーが走るという、壮大な見せ物だった。僕も自著の執筆時にはかなり入れ込んで当時の写真を探したが、今回の展示では、見たことのない写真や資料も多く展示され、このあたりが好きなものにとってはたまらない企画であった。加えて19世紀末からコレクションされた国内外のクルマの種類の豊富さには圧倒された。
 ちなみに以下の日程で東京にも巡回するようなので、パピエ・コレ的な世界が好きな人や『パスト・フューチュラマ』の読者は是非、行ってみてください。
「博覧会と自動車」
■ 2003年9月5日(金)〜10月31日(金)
■ メガウェヴ(東京都江東区青梅1丁目
パレットタウン内)
■ 03−3599−0808
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