2002. 08
Onward Fashion Seminar 2002

 7月23日に明治記念館で開かれたオンワード主催のファッション・セミナーで講演した。テーマは「20世紀デザインは21世紀にどう変化するか」。最近の原宿あたりのショップ・デザインやミッド・センチュリー系デザイン物の氾濫までの概観を語った第1部と、20世紀「モダーン・デザイン」と呼ばれるものがどのように生成されたかを辿る第2部。そしてテクノゲルなど新素材とデザインの可能性について触れた3部の構成。90枚近い写真をiBookでスライドショーしながら、メモも見ずに1時間30分、休みなく話し続けるのはけっこう大変なことだ。ちょっと最後が走り気味になったけれど、時間配分の見当はついてきたので8月30日に予定している別のセミナーでの講演は、たぶんバッチシ。

2002. 09
[Thursday]Nagasawa Workshop予告!

タイポグラフィーと構成の緊迫感
〜タイポの流れを知って実際の加工・制作から平面での構成までのリズムを感じよう

日時:9月19日(水) 13:00〜17:00
受講料:5000円(税込・教材費含む)
定員:10名
詳細→C&R社HP
http://c-place.ne.jp/0000engine/pec_engine.cgi?N=w020725162734
5月から始めたクリーク&リバー社のPECでのワークショップ。色彩と立体のシリーズは、好評で毎回、早めに定員に達するけれど、同じことをやっているとさすがに僕自身が飽きてきて、担当の神田氏に「飽きてきたなあ」と言ったら、次はこれでいきましょう、と決まったのがこのタイポのワークショップ。 4時間のワークショップの講義の内容や作品素材を準備して、作業との時間配分など構成するのは案外大変。ほんとうは美術史やデザイン史、映画史を全部入れ込んだ「美学の歴史」あるいは「美への視点の持ちよう」みたいな講義をやりたくて、その前段階としてのワークショップでもある。僕のワークショップに来てくれた人が、そうした美学に関心をもってくれそうだったら、一度は実現させたいと思っている。ちなみに8月14日のタイポグラフィーのワークショップはすでに定員に達しており、2回目の回9月19日はまだ募集しているので、興味があったら参加してください。絶対に他で体験できないようなことを体験できるから。なお色彩と立体のワークショップも9月からリニューアルする予定。

2002. 08
INTERNET MAGAZINE-Morphizm of Style

 2002年の春、ついに「学研電子ブロックEX-150」が復刻された。最近、本屋でよく見る学研の「大人の科学」シリーズのひとつとして発売されたものだが、電子ブロックだけ80年代当時のデザインのまま復刻されたというのは、この商品のヴィンテージ人気にあやかったものに他ならない。すでに95年頃から電子ブロック人気はうなぎ登りでインターネット以前、すなわちNiftyのBBSの売買欄でも高値で取り引きされていた。そのうちちょっとオタク入りの裏原宿系からも人気も得て、テキサス・インスツルメンツの「スピーク&スペル」なんかと一緒に、そのテのヴィンテージ雑貨屋などにも置かれたりするようになった。「EX- 150」が一時は2万円まで急騰したのだから、その商品価値をもっと早く見極められなかった学研も、ちょっとお粗末な気がする。今回が半年続いたこの連載の最終稿である。インターネット関連雑誌なのに一度もインターネットに触れなかったので、最終回は商品企画の市場調査におけるネット・オークションの重要性について「電子ブロック」などの昔の科学玩具を例に考察してみた。文章よりも自分で撮影した商品フォトのほうがカッコイイかもしれない。写真素材集めなどにも尽力をいただいた担当の佐々木(旧)副編集長には、この場を借りて感謝したい。
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