「Modern Jazz au Club St- Germain」
Bobby Jaspar
Universal Records

雑誌の『FIGARO japon』とユニバーサルが共同で始めた企画ものシリーズ。でも、もともとはフランスで作られたらしい。「Jazz in Paris」と題したシリーズ名は、僕も企画から参画した『STUDIO VOICE』誌の1994年の特集タイトルと同じだ。しかも帯に記された日本語のコピーもこのときの特集からパクったのではないかと思わせる一文が添えてある。まあ、いいけれど。ところで「Jazz in Paris」シリーズ第1作目は、バルネ・ウィランとアラン・ゴラケール。バルネの作品はすでに何回かCD化されているものだが、ゴラケールは貴重。どちらにせよシネ・ジャズの最高傑作のひとつと言っていいだろう。ここで紹介するボビー・ジャスパーはベルギー出身のサックス・プレーヤーで、あの穴倉酒場〈タブー〉の次に流行った〈クラブ・サンジェルマン〉を拠点に50年代にはかなり売れていたプレーヤーだ。もちろん演奏も素晴らしい「買い」の1枚である。ジャケもいいしね。