「Soul Souse」」
Cal Tjader
Verve Records

レコード番号から察するにたぶん1965年頃の録音。ヴァーヴでオーケストレーションを入れるなどの試みのあと、初期のようなラテン色に戻った1枚。この前に出した「Soul Bird」よりも出来はいい。1曲目の「Soul Souse」は、アフロ・キューバン・スタイルで始まり(しかも初期のパーカッショニスト、ウィリー・ボボもゲスト参加)、2曲目の「Afro Blue」は、アレンジにゲイリー・マクファーランドを起用。ドナルド・バードが、カルのヴァイブとはまったく相性の良くない(笑)ペットの熱気溢れる演奏を繰り広げる。でも、これはこれで面白いのだ。「Somewhere in the Night」のようなスウィートな曲も入って60年代の彼のラテン作品のなかでは傑作の1枚だと思う。ギターにケニー・バレル、テナーにジミー・ヒース、ピアノには旧友のロニー・フュイットが参加した豪華な面子。