セルジュ・ゲンズブールについては詳しい人がいっぱいいて、一家言ありそうな人もいっぱいいそうなので、ぼくの出る幕ではない。1956年に僕の大好きな、詩人で作家でトロンピネット奏者のボリス・ヴィアンの舞台を観てショックを受けたゲンズブールだが、60年には映画「L'eau a la bouche(唇によだれ)」のサントラを手がけている(と、今これを書いている最中にNHK BSでやってるんだけれど、ウチでは観れません)。これは1963年にリリースされたアルバムの再発ものだが、モノラルとステレオ録音が混在した不思議な作品。1曲目から「chez les ye-ye」とイェ−イェで始まるのが時代を感じさせる。バックはギタリストのエレク・バクチック、ベースのミシェル・ゴドリーのみできわめてジャジーでかっこいい。85年に一度、再発されたことがあるようだが、今回の再発は絶対に買い!